リフォームの失敗談、「なんて検索する?」はAIにお任せという話
1.失敗事例はたくさんある。でも、うまく探し出せない
リフォーム工事、失敗したくないですよね。
今回はネット上のリフォーム失敗談を、AIを使って検索する方法について、
コタエルハウスのIT部門をサポートしている揚妻がご紹介します。
いざネットで「リフォーム 失敗」「キッチンリフォーム 失敗」などと検索してみると、「失敗20選」「後悔したポイント」など、たくさんの記事が出てきます。
ただ、その多くはリフォーム会社やメーカーなどが一般向けにまとめたものです。
どれも参考にはなるのですが、広く当てはまる内容だからこそ、自分事としてイメージしにくいところ。
そう思い、もっと自分に近い事例を探してみるも、今度はピタリとはまる検索ワードが見つからず…
言葉を変えては記事を開き、違ったらまた検索する。
探している情報はどこかにあるはずなのに、そこへたどり着くための言葉がうまく見つからない。

その結果、20個、30個と失敗事例を読んだのに、
「結局、何に気をつければいいんだろう?」となってしまうことに。
2.うまく言葉にできないところを、AIに補ってもらう
そこでAIを使います。
AIの便利なところは、こちらがピタリとはまる検索ワードを考えなくてもいいことです。
例えば、
「築25年の家で、壁付けキッチンを対面式にしたい。家族と話しながら料理できて、収納も増やしたい。参考にしたいので失敗事例を探してきてほしい。」
と、考えていることを普段の言葉で伝えます。
するとAIは、その文章からこちらの意図を読み取り、
「対面キッチンなら、通路幅や動線も関係しそう」
「収納を増やしたいなら、収納量だけでなく配置も関係しそう」
というように、こちらが言葉にできていなかった見方も補いながら、関係する情報を上手くまとめてくれます。
3.実際にAIに失敗事例を探してもらいました
では実際に、AIに失敗事例を探してもらいましょう。
「築25年の戸建てで、壁付けキッチンを対面キッチンにしたい」
というケースを想定し、ChatGPT(無料版、アカウントなし)を使って、次のような指示をしました。
あなたは、住宅リフォームに詳しいアドバイザーです。
私は自宅のリフォームを検討しています。
自分でもインターネットで失敗事例を探してみましたが、一般的な内容が多く、自分のリフォームに近い事例をうまく見つけることができませんでした。
そこで、下記の条件をもとに、私が考えているリフォームに近い失敗事例をWebで探してください。
***************************
【わが家の条件】
築年数:築25年
家族構成:夫婦と子ども2人
リフォームしたい場所:キッチン
現在の状態:壁付けキッチン
【今、困っていること】
・料理中にリビングにいる家族の様子が見えない
・収納が少ない
【リフォームで実現したいこと】
・対面キッチンにして家族と会話しながら料理したい
・収納を増やしたい
***************************
これらの条件を踏まえて、私のリフォームで特に参考になりそうな失敗事例を、優先順位の高い順に5つまで選んでください。
私が入力した言葉だけで検索するのではなく、内容から意図を読み取り、必要に応じて関連する言葉や観点も補いながら探してください。
回答は「優先順位」「失敗事例」「どんな失敗だったか」「私の条件と関係する理由」「情報源」の項目で、表形式にしてください。情報源には確認できるWebページへのリンクも付けてください。
【回答するときの注意】
・事実に基づいて回答する
実際に確認できない事例や情報を、事実として作らないでください。
・推測で判断しない
分からないことや確認できないことは無理に判断せず、その旨を伝えてください。
・根拠を示す
なぜその失敗事例が私のリフォームに参考になるのか理由を示し、確認したWebページのリンクも付けてください。
AIから返ってきた回答
実際にお願いすると、このように条件との関係が深そうなものから整理してくれます。
ご条件にかなり近いものを優先して、
**「壁付け→対面への変更」「収納不足」「家族との視線・会話」「築20~30年前後の戸建て」「実際に住んでからの後悔」**
という観点でWeb上の事例を調べました。
結論からいうと、今回の計画で特に警戒したいのは、
①対面化したことで収納がむしろ減る、
②通路が狭くなって家族がキッチンに入りにくい、
③家族が見えるようになった代わりに配膳・冷蔵庫などの動線が悪くなる、
④開放感を優先して手元や物が丸見えになる、
⑤油はね・においがLDKに広がるの5点です。

【情報源】
1. All About「対面キッチンのリフォームで後悔!失敗が多い理由とは」
2. Hocolife「新築の対面キッチンに収納を置いたら通路幅が狭くて失敗」/
Aoiのi-smart「キッチンは対面式ではなく壁付にすれば良かった」
3. SumaiRing「対面キッチンにして後悔したと言われないためのチェックポイント」/
ゆとり世代ワーママのブログ「キッチンとダイニングは横並びと対面どっちが良い?」
4. 川津工務店「対面キッチンをやめたいと後悔する理由」/
SUVACO「夢の対面キッチン♪築25年の戸建てリノベーション」
5. Aoiのi-smart「キッチンは対面式ではなく壁付にすれば良かった」
SUUMO「対面キッチンにリフォームするメリット・デメリット」
特に今回のご家庭で注意したいこと
今回の条件を見ると、単純に「壁付け→対面にすれば希望が全部かなう」とは考えない方がよさそうです。
むしろ、「対面化によって収納を増やしながら、家族との会話も実現する」ための間取り設計がポイントになります。
実際、かなり条件の近い事例があります。築26年の戸建てで、壁付けキッチンだったためLDK全体が見えてしまい、収納不足にも悩んでいたケースでは、間取りを変更して対面キッチンにし、さらに大型納戸や玄関収納なども含めて収納計画を組んでいます。
【事例:SUUMO「対面キッチンにリフォームするメリット・デメリット」】
また、築25年・戸建て・対面キッチン化という点では、大阪府和泉市のリノベーション事例もかなり近いです。背面にカップボードと収納棚をセットにして、対面化による収納不足を避ける計画になっています。
一方で、これは「失敗事例」ではなく成功事例なので、**「築25年前後の戸建てで、壁付け→対面にした場合に、どこをどう設計すれば上記の失敗を避けられるか」**を見る参考資料として扱うのが適切です。
【事例:SUVACO「夢の対面キッチン♪築25年の戸建てリノベーション」】
なお、築25年という条件そのものは、対面化の可否を決めるものではありません。壁付けから対面への変更では、床面積だけでなく給排水などの配管経路、既存の構造・柱・梁の位置などを現地確認する必要があります。クリナップも、壁付け→対面化では特に「通路の確保」と「配管経路」の確認を挙げています。
【事例:クリナップ「壁付けから対面キッチンにリフォームするには?費用相場から事例まで」】
※事例の表が途切れてしまっています。実際にご自身の端末でご確認してみてください。
こんな風に、検索する言葉を一生懸命考えるより、「わが家はこんな状況で、こんなリフォームがしたい」とAIに伝えて探してもらう。
これだけでも、自分に近い失敗事例へずいぶんたどり着きやすくなります。
4.「わが家だったら?」が見えてきたら、地域を知るプロへ

「では、実際のわが家ではどうなんだろう?」
ここから先は、実際の住まいを見られるプロの領域です。
例えばY建築工房は、長く地域に根差して住まいづくりに携わってきました。
地域の気候や環境、そこで建てられてきた住宅の特徴を知っているからこそ、
「この地域、この家で暮らすなら」
というところまで踏み込んで考えることができます。
そして設備やデザインの流行は変わっても、
「家事を楽にしたい」
「家族と心地よく暮らしたい」
「安心して長く住みたい」
という、住まいに求める根本的なものは大きく変わりません。
そうした人の想いを長年見てきた経験も、リフォームの提案に生かすことができます。
AIで失敗事例を探して、「わが家なら?」と気になることが具体的になってきたら、その続きを住まいのプロに相談してみる。
そんなAIの使い方も、納得できるリフォームを考える一つのきっかけになるのではないでしょうか。


